チートデイとは減量中の体重の停滞打破のために使われるテクニックです。
そのほかにも、1週間に1度のご褒美や減量の息抜きに取り入れたりもします。
チートデイはきちんとした知識や減量状況、自分の身体を把握して入れば有効な方法ですが、「減量中に1週間に1度好きなものを食べれる日」くらいの感覚だと減量が進まないもしくは最悪余計太ってしまう可能性もあります。
今回は正しいチートデイのやり方と状況によってのチートデイを取り入れる頻度、自分がチートデイを入れるべきかどうかの見極め方を解説していきます。
✅目次
チートデイを知らない人のために
チートデイとは減量時に行うテクニックです。
減量中は少ないカロリーで生活しているため体重の停滞や、減量による精神的なストレスがかかります。
チートデイは主に体重停滞打破のためですが、定期的にいつもよりも大量のエネルギーを摂る日を作ります。
こうすることで体重の停滞を打破し減量がスムーズに進んだり、精神的なストレスを解放し減量を頑張る活力が出るなど様々な恩恵を与えてくれます。
もう少し詳しいチートデイの解説
なぜ減量中にチートデイを取り入れるのかもう少し詳しく説明します。
知ってる人は読み飛ばしても大丈夫です。
人間はホメオスタシス(恒常性)の働きにより、身体を一定の状態を保とうとします。
減量中カロリーを減らした状態が続くとホメオスタシスの影響により、
『少ないカロリーでも活動できるように、これ以上脂肪を使わないように』
体温が下げたり、倦怠感が出し活動を制限したりして、普段の代謝を落として身体を維持しようとします。
減量中に倦怠感が出ているというのは代謝が下がっている証拠なので、ホメオスタシスの影響を取り除くために普段よりも多くカロリーを摂って体を騙してあげます。(”チートデイ”)
真面目な人ほど入れるのをためらいますが、正しくチートデイを入れることにより代謝が下がるのを防ぎ、トレーニングの強度を高い状態で保つことができるので結果的に筋肉を保ちながら減量を進ませやすくなります。
・減量中の停滞期を打破するテクニック
・カロリーをたくさん摂る日
・停滞期の打破の他に精神的なストレスの解放にもなる
・やみくもに行うと逆効果になりかねない
チートデイの効果
下がった基礎代謝を上げて、減量の停滞期を打破する

減量中は常にカロリーが足りない状態です。人の身体はこの状態が続くと餓死してしまうと危険信号を出します。
この危険信号が、代謝の低下や減量中の倦怠感です。
この状態では本来痩せるはずの摂取カロリーでも痩せづらくなってしまうため、その状態を打破するためにチートデイを入れることでまだ代謝を落とさなくても良いと身体に錯覚させ減量を進めていきます。
筋グリコーゲンの補充によって筋肉を落とさない

減量中は普段よりも糖質の量が少なくなるため、筋肉に貯蔵されている筋グリコーゲンの量が減ってきます。
筋グリコーゲンが少なくなると、筋出力が低下してしまい筋トレ中に扱える重量が落ちてしまいます。
減量中に過度な糖質の制限や扱う重量がガクッと下がるような人は、減量中に筋肉が大幅に落ちてしまうので筋肉量を落とさないためにも、しっかりと糖質を入れ筋グリコーゲンの補充をします。
減量期の身体的・精神的な疲労回復

まず身体的な面からは減量期は常日頃からエネルギーが少ないため、倦怠感に襲われたり、空腹感からの睡眠不足になる人もいます。
これを解消するためにチートデイを入れます。
また、精神的な面からは普段から食べれない状態が続くことでのストレスや空腹感からのイライラを解消するために取り入れます。
ストレスは溜めすぎるとストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され筋分解も起こしやすいのでストレスはなるべく減量中は溜めないようにするのが良いでしょう。
【チートデイの効果】
・下がった基礎代謝を上げて、減量の停滞期を打破する
・筋グリコーゲンの補充によって筋肉を落とさない
・減量期の身体的・精神的な疲労回復
チートデイのやり方
チートデイには色々なやり方がありどれが正解で間違いというわけではありません。チートデイでどのやり方を選ぶかは好みや、今の身体の状態、減量ペースなどで決めていきます。
下記で紹介する方法のうち自身に合った方法を選びましょう!
1日中なんでも食べる
その日はお菓子でもラーメンでも脂質の量、カロリーや食べるもの関係なく食べるやり方です。
かなり精神的には解放されるので食べるのが好き、減量が苦しいと感じる人はこの方法を採用している人が多いです。
しかしなんでも食べるチートデイは人によってはカロリーをかなり多くとってしまうのでチートデイ前の体重に戻すのに時間がかかるため、どちらかというと精神的なリラックスにウエイトを置いてやる方法です。
また、コンテストに出場するような人は減量終盤には取り入れない方が安心して計画的に減量を進めやすいです。
・コンテストに向けて減量ではなく長期的にストレスなく減量をしている人
・減量の序盤
・食べるのが大好きで食べれないストレスがかなり大きい人
1食だけ好きなものを食べる
1日中食べるとかなりのカロリーオーバーになり体重が大きく増えてしまうのが恐いという人は1食だけ好きなものを食べるチートデイも良いでしょう。
この方法であれば1日中食べるよりもカロリーを多くならないので必要以上のカロリーを摂らないで済みます。体重も大きく増えないので、チートデイ前の体重に戻るのも早いです。
しかし、消費カロリーよりも多いカロリーが摂れなければチートデイの意味がないので1食であっても食べるときは思いっきり食べてください。
・減量の序盤〜中盤
・1日だと食べ過ぎてしまう人
・チートデイで体重をたくさん増やしたくない人
・食べるのが大好きだけど次の日から食事を戻すのが大変な人
糖質量のみ増やす(リフィード)

脂質も多くとってしまう脂肪が増えるのでは?ただ代謝を上げたいだけなので無理に何でも食べたくないという人は糖質の量のみを増やすリフィードというやり方がおすすめです。
糖質のみを増やすと脂質は普段の摂取量と変わらないので体脂肪が大きく増えることはありません。また、筋グリコーゲンの補充には糖質が必要なので、効率よく筋グリコーゲンを増やすことができます。
詳しくは下記の記事で説明しているのでこちらでも確認してみてください。
・減量の中盤〜終盤
・チートデイで体重を増やしたくない人
・コンテスト前のカーボアップの練習がしたい人
・和菓子や炭水化物が好きな人
おすすめ記事
【リフィードとは】減量を加速させるリフィードのやり方とおすすめの食材
チートデイを行う上での注意点
二日連続で行わない
チートデイでよくあることが食欲が解放され次の日もまた続けて食べてしまうことです。一日くらいでは好きなものを好きなだけ食べてもそこまで体脂肪はつきませんが、二日続けてでは話が別です。
チートデイ前のコンディションに戻すのにもかなりの時間がかかるため必ず一日で留めましょう。
ケトジェニックダイエットの人は行わない
ケトジェニックダイエットの場合は糖質をカットしてケトーシス状態にして脂肪を燃焼させていきます。
ケトジェニック中に糖質を入れてしまうとケトーシス状態から抜けてしまうので
ケトジェニックダイエットをしている人はチートデイは行わないようにします。
体脂肪率が高すぎる人は行わない
停滞期や代謝の低下は体脂肪や体重が下がり過ぎた時に起こる反応です。体脂肪率が高い人はチートデイを行なってもあまりその効果を得ることができません。
目安としては体脂肪25%以上の人はチートデイをせずまずはしっかり減量しましょう。
チートデイを入れているが全く体重が変わらない人は頻度や量など見直す
定期的にチートデイを取り入れているが体重が変わらない人はそもそもチートデイの効果が出る前にチートデイを入れてしまい体重が変わらないという現象に陥っている場合があります。
そのような人はチートデイの頻度を少なくしたり(1週間に1回 → 2週間に1回)、チートデイの日の食べる量を少し抑える、体重がしっかり落ちるまで一旦チートデイを入れるのをストップするのが良いでしょう。
【チートデイを行う上での注意点】
・二日連続で行わない
・ケトジェニックダイエットの人は行わない
・体脂肪率が25%以上の人は行わない
・チートデイを入れているが全く体重が変わらない人は頻度や量など見直す
チートデイを取り入れる頻度

チートデイの頻度は『1週間に1回』がよく言われています。
この頻度でも良いですが、体脂肪率が高い人やこの頻度で体重が減らない人はもっと頻度を下げましょう。
コンテストに出るなど減量の目標や期間が決まっている場合は、減量終盤にいくにつれてもっと頻度を下げたり、リフィードにしてチートデイによる体重増加を防ぎます。
なんにせよチートデイはただ食べて良い日ではなく、減量を加速させるテクニックなので体重の減りがチートデイのせいで悪くなるようであればやり方をその都度調整しましょう。
そのため体重の変化には目を向けていきましょう!
チートデイの日の過ごし方
トレーニングはオフにする

チートデイの日はトレーニングをオフしている人も多いです。
減量で溜まった身体的、精神的ストレスを解放してあげます。
また、減量終盤はカロリーが足りなく眠りが浅くなるので、チートデイではトレーニングをオフにして普段取れない睡眠を思う存分とる場合もあります。
筋トレをがっつり行う

チートデイでは充分に身体に栄養が行き渡っているので強度が落ちがちな減量中でもしっかりトレーニングが行えます。
チートデイの日のトレーニングでは脚や背中などの他の部位よりも負荷の強いトレーニングを行うのがおすすめです。
チートデイの次の日はカロリーは極端に下げない
チートデイの翌日は体重が少なからず増えているでしょう。
この増加した体重はほとんど胃の内容物や水分なので2〜3日もすれば元のコンディションに戻りまた以前のように体重がするすると落ちていきます。
しかし
「昨日かなり食べたから」
「体重が大幅に増えたから」
といって翌日から無理に食事量やカロリーを減らすと筋肉が落ちやすくなってしまうのと、お腹が減り過ぎて過食の原因になるのでチートデイの次の日であっても減量期の普段のカロリーを維持しましょう。
まとめ
チートデイはすごく精神的に充実しますし、チートデイをうまく取り入れることでその後の減量もうまく進みます。
チートデイはきちんとした知識や減量状況、自分の身体を把握して入れば有効な方法ですが、正しくやり方や状況の分析ができないと最悪余計太ってしまう可能性もありますので、今回解説した正しいチートデイのやり方と状況によってのチートデイを取り入れる頻度、自分がチートデイを入れるべきかどうかの見極め方を活用してうまく減量を進めてください!
それではまた!