この時期減量をしている人が多いかと思いますが、脂肪燃焼を優先して有酸素ばかり行なっていませんか?
筋トレの時間が少なくなっていませんか?
実は筋トレなどの激しい運動を行うと、運動中だけでなく運動後のカロリーの消費量が高まります。
筋トレは代謝も消費カロリーも上げてくれる優れものなのです。
更にカッコイイ・美しい体を作ってくれます!!
今回は筋トレを行うことで起こる消費カロリーの増加、EPOC(運動後過剰酸素消費量)について解説します。
✅目次
EPOC(運動後過剰酸素消費量)とは

EPOCとは
Excess 過剰な
Postexerise 運動後の
Oxygen 酸素
Comsumption 消費
の略で、運動後、身体は体内環境を運動前の状態に戻そうとし、様々な反応を起こします。
その結果、運動後の安静時でも通常よりも多くのカロリーが消費されるようになります。
EPOCのメカニズム

なぜ運動中ではなくて運動後にカロリーの消費効率が上がるようなことが起きるのでしょうか
それは運動後に体を元の状態に戻そうとする恒常性が働くからです。
この体を元の状態に戻すリカバリーの段階は、多くの酸素を摂取、消費していきます。
結果的にカロリー消費の効率が上がっていくことに繋がっていきます。
具体的にどのようなことが体内で起きているかというと、以下のようなことが挙げられます。
・無酸素運動により酸素が不足している筋肉への酸素補給
・運動によって発生した疲労物質の処理
・筋収縮に必要なATPなどの再合成
・脂質代謝が活発になる
ここで注目したいのが、「無酸素運動により酸素が不足している筋肉への酸素補給」のところです。
無酸素運動とは、いわゆる速筋繊維を多く使う運動になりますね。「筋トレ」が代表的な無酸素運動です。
無酸素運動である「筋トレ」を行うことは、このEPOCをより最大限に引き出すのに最適な運動方法ということになります。
EPOCが起きることのメリット
脂質代謝が活発になる

上でも触れましたがEPOCが起きることで脂質代謝が活発になります。
通常運動時は素早くエネルギーを必要とするため主なエネルギー源は糖質が多くを占めます。
しかし、トレーニングが終わってからのエネルギー代謝は糖質から脂質に移行していきます。
つまりはトレーニングを終えてからは、消費カロリーが増え、普段よりも多くの脂肪を燃焼しやすくなります。
長時間にわたって消費できる

EPOCは運動終了後から始まります。
その効果の継続時間には個人差がありますが、一般的なEPOCの考えは、酸素の消費量はエクササイズ終了後から24時間以内が最も上がるといわれています。
最大で48時間継続したという研究報告もあるため、長時間にわたりカロリーの消費が上がることがわかります。
HIITトレーニングも効果的

EPOCの効果を得るためにHIITトレーニングのような無酸素運動も効果的です。
HIITは体内の最大酸素摂取量(過激な運動で消費される酸素の最大量のこと)を最大に上げ、体内のエネルギーによる酸素消費を可能にすると言われています。
これは運動により耐久性をあげるとともに、エネルギーや運動時間の持久力も高める効果があります。
特に長距離選手は、効果的なEPOC運動を週に数回取り入れることによって、最後まで持久力を保つことができ、ラストスパートにつなげることが可能になるとも言われています。
自分の心拍数を最大限の70%から80%の状態で運動すると、EPOCの効果が最大にあわられる と、ゴンザレス ケリー氏(ロサンジェルスDaily Burn フィットネスエキスパート兼トレーナー)が言っています。
HIITとは、短時間もしくは激しい無酸素運動を少しの休憩を挟みながら繰り返し行うエクササイズです。
筋トレの時間が取れない人はHIITトレーニングのような短時間で心拍数を上げるトレーニングを行なっても良いでしょう。
最後に
脂肪燃焼=有酸素運動と考え痩せるために有酸素運動を多く取り入れる人もいますが、筋トレを行うことでかっこいいカラダになりながら脂肪を落とすこともできます。
有酸素はトレーニーにとってあくまで減量の補助、脂肪を燃焼させるのにがむしゃらに有酸素運動だけを行うのではなく、筋トレやHIITのような無酸素運動も並行して行うことで、EPOCの効果を最大限に引き出し体脂肪を効率よく燃やしていきましょう。