前回ビタミンについてお伝えしましたが今回はミネラルについてお話しします。
ビタミンについてはこちら
ミネラルは人にとって欠かせない栄養素で5大栄養素(タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル)に含まれます。
ミネラルはわずかな量でも、体の機能を正常位働かせるのに重要な役割を担っています。
ミネラルの働き
ミネラルやビタミンは「補酵素」と呼ばれています。
補酵素とは代謝の時に酵素の働きをサポートし、分解・合成を円滑に進める役割を担っています。
ミネラルが不足すると代謝が滞り、体内の機能を十分に発揮できなくなってしまいます。
代謝が上がればその分ミネラルが必要になるのでスポーツをしてて汗をかいた時にミネラルも一緒に摂ろうと言われるのはこのためです。
なのでハードな筋トレをしている、筋肉が多く代謝が高いトレーニーは多くのミネラルが必要になります。
ミネラルは体内では作ることができないため食事や足りない場合はサプリなどから摂る必要があります。
ミネラルの種類は?

僕たちの体に必要とされるミネラルはまず2種類に大別されます。
それは「主要ミネラル」と「微量ミネラル」です。
主要ミネラル・・・1日の摂取量がおよそ100mg以上
・カルシウム
・リン
・硫黄
・カリウム
・ナトリウム
・マグネシウム
・塩素
微量ミネラル・・・1日の摂取量が100mg未満
・鉄
・ヨウ素
・亜鉛
・銅
・セレン
・マンガン
・コバルト
・モリブデン
・クロム
トレーニーが注目するべきミネラル
筋トレをする人にとって特に注目したいミネラルは4つです。
- カルシウム
- 鉄
- 亜鉛
- マグネシウム
カルシウム
カルシウムは主に骨や歯の形成に主要な成分ですが、他にも体内でカルシウムイオンとして筋肉の収縮に関わってきます。
カルシウム不足は骨粗しょう症を引き起こす他、筋肉痙攣やてんかんを引き起こします。
逆に過剰摂取は高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などの様々な健康障害が起こります。また、亜鉛や鉄などの他のミネラルの吸収も妨げられます。
カルシウムの摂取目安
男性(18歳~70歳) 650mg~800mg
女性(18歳~70歳) 600mg
鉄
鉄もミネラルの中でカルシウムに次いで有名ですよね。
鉄は赤血球を作り酸素を運搬、筋肉に酸素を貯蔵、エネルギーとなるATPを生産するなど僕たちが体を動かすのに非常に重要なミネラルになります。
鉄が不足すると貧血やエネルギーの不足、うつ等の精神症状を引き起こす要因となるので鉄が不足しやすい人はしっかり摂取したいミネラルになります。
特に日本人女性の15〜50歳の8割は鉄不足と言われていますので足りない場合はサプリメントから補うと良いでしょう。
鉄の摂取目安
男性 7.0~7.5mg
女性(月経あり) 10.5~11.0mg
亜鉛
亜鉛はテストステロンや成長ホルモン、インスリンを作るために必要なミネラルになり、筋トレを行う人には非常に重要な栄養素です。
テストステロンの値を高くしておくと、筋肉量の増加をもたらす他、肥満予防や体脂肪燃焼、男らしさの形成、前向きな性格の形成、うつ病の予防など効果があります。
成人男性の20〜50%は亜鉛不足であると言われているので筋トレを行う男性は亜鉛不足に注意したいです。
また、亜鉛とこのあと説明するマグネシウム、ビタミンB6を合わせたZMAと言う、テストステロン値の上昇や睡眠の質を高めるために有効なサプリもあり、こちらから亜鉛等摂取しても良いでしょう。
亜鉛の摂取目安
20〜30mg
マグネシウム
筋肉の収縮のためにカルシウムイオンが放出されるとカルシウムのところで説明しましたが、そのカルシウムイオンの放出を戻す際にマグネシウムが使われます。
マグネシウムが不足すると筋肉が収縮しっぱなしになるため筋肉が痙攣するといった症状が出ます。
また、睡眠の質を高める、テストステロンの分泌を促すなどの効果があります。
汗とともにマグネシウムは排出されるため高強度のトレーニングを行う人はマグネシウム不足に気をつけてください。
マグネシウムの摂取目安
男性 400mg弱
女性 300mg弱
最後に
ミネラルは体を正常に動かすために重要な栄養素です。
ビタミン同様ないがしろにせず普段から意識しながら不足しないよう摂取してください。